大阪府立住吉高等学校(大阪府)

大阪府大阪市にある、大阪府立住吉高等学校におけるコンクールの取り組みをご紹介します。
住吉高校は、1922年(大正11年)に創立された歴史と伝統のある学校で、多数の有為な人材を輩出してきました。自由と自主自律を尊ぶ、その伝統を生かしながら、新たな時代に対応できる青年の育成に取り組んでいます。
1990年(平成2年)の国際教養科の開設により、国際理解・国際交流にも力を入れ、また2005年(平成17年)の国際・科学高校としての再編整備以降は、科学教育にも重点を置き、2007年(平成19年)には文部科学省よりスーパーサイエンスハイスクールの指定を受けました。
担当の木村先生にインタビューいたしましたので、ご参考にしてください。

Q1 :コンクールに参加しようと思った動機、きっかけを教えてください。
A1 :2006年に初めて参加しました。
前任校(泉大津高)でワープロ検定をさせていましたが、検定がなくなったので毎パソに参加するようになりました。
ワープロ検定は初見(課題文書非公開)なので、学校で一斉にやる必要があり、取り組みにくい面がありました。
以前の毎パソでは参加者の生年月日の登録が必要だったので、個人情報保護的にハードルがありましたが、今は必要なくなり、参加しやすくなりました。
英文と和文の得点を、情報の技能点として使用しています。
情報は実技科目なので、入力技能も評価の1つに加えようと思いました。

Q2 :参加してみて生徒のみなさんの反応はいかがでしたか?
A2 :タイピングが好きな生徒は、練習する回数も多く、確実に点数が上がります。
最近、高校生になって初めてタイピングを経験する生徒が増えてきました。
普段の生活で入力することがないので、英文を入力する機会があるのは良いと思います。
同じ社説を日英で入力することで、比較ができ、日本人には常識でも、外国人に説明が必要な箇所などの気付きが起きています。
また、本校ではTOEFL iBT®を受験する生徒もいます。TOEFL iBT®のライティングセクションでは Integrated Writing が20分で150-225 words、Independent Writingでは30分で300 words以上が求められます。 スペルミスは減点につながってしまうので、正確で速いタイピングスキルが求められます。 このとき、タイピング技能を身に着けている生徒は、文章の内容・構成に多くの時間を当てることができます。

50分の授業のうち、最初の10分間を毎パソにあてています。
6月大会にむけて、1回目はオリエンテーション、2回目以降は英文と和文を交互に行います。 6月上旬の中間考査後、2〜4週目は、和文と英文に参加します。
残りの時間を、英単語と漢字の参加に当てています。
総合科学科は1年生のみ、国際文化科は1、2年生が参加しています。
前期の期末考査が10月上旬にあるため、秋季大会の練習・参加は、9月下旬までに終えています。

Q3:コンクールに参加して入力スピードは速くなりましたか?
A3 :以前より、上級生の方が入力スピードの速い生徒が多いことは気づいていました。今回の集計結果で、毎日パソコン入力コンクールへの参加回数を経るにしたがいい、個々の生徒のスコアが大きくアップしていることが、さらにはっきりしました。この事実は生徒にとって、今後のコンクール参加へのモチベーションにつながる良い材料になると思います。

学科別1分間あたりの入力文字数の推移(第4部英文B)
 【総合科学科1年生】
   第18回6月大会 約52文字入力(正解率97.9%) 最大値:137文字
   第18回秋季大会 約59文字入力(正解率98.5%) 最大値:157文字

 【国際文化科2年生】(第17回大会の成績は、現2年生が1年生のときのもの)
  第17回6月大会 約65文字入力(正解率98.1%) 最大値:334文字
  第17回秋季大会 約79文字入力(正解率98.7%) 最大値:417文字
  第18回6月大会 約92文字入力(正解率98.6%) 最大値:179文字
  第18回秋季大会 約94文字入力(正解率98.3%) 最大値:165文字

(毎パソ事務局集計 20190207)

Q4 :毎パソについて、先生から一言お願いします。
A4:毎年、海外から高校生を招いて、オールイングリッシュの国際科学発表会を開催しています。その中で英語による質問とその回答を、司会席の生徒がその場で翻訳してパソコンに入力し、会場内にプロジェクターで映し出しています。そのため、英語力とパソコンでの入力スキルの両方をもつ生徒を育成せねばなりませんが、実現が困難な年もあります。この点の改善にも、毎日パソコン入力コンクールは欠かせません。

Q5 :最後に、学校の特色・PRポイントなどございましたら教えてください。
A5 :本校は外国語教育に重点をおいた学校で、外国語の学びにおいて大阪府内でも高いレベルの目標を持つ高校のひとつです。さらに、2005年の「国際・科学高校」としての再編により、外国人教師が4名配置され、コンピュータ教室が4教室設置されるなど、語学力・ICT能力の育成に適した環境となっています。これらと、体験重視という教育方針のもとで教育活動が行われています。

書画カメラでキーボードを写して、ホームポジションなどタッチタイピングの基本を教えます。

生徒はパソコンの隣のディスプレーを見ながらホームポジションなどの解説を聞きます。

英文Bのワンポイントアドバイス

英文B キーの位置(記号など)

和文Bのワンポイントアドバイス

競技参加にあたり・・・

木村慎司先生

項目 内容
1.学校名 大阪府立住吉高等学校
2.生徒数 840名(各学年、総合科学科120名、国際文化科160名)
3.住所 大阪府大阪市阿倍野区
4.課程 全日制・専門高校
5.参加対象 総合科学科の1年生、 国際文化科の1、2年生
6.参加形態 「社会と情報」
7.参加人数 1年生 240名、2年生 160名
8.練習時間 授業中
9.ホームページ http://www.osaka-c.ed.jp/sumiyoshi/

平成30年度取材