- 日本語入力における全国平均との比較(第17回秋季大会 和文B 高校生)
- 3級以上の取得率推移と成長率 ローマ字(小学校/3年間)
- 3級以上の取得率推移と成長率 和文(小・中・高等学校/3年間)
- まとめ
- データ集計について
タイピングは、 “練習で必ず身につく”技能であり、一度身につけたら一生おとろえない“社会人の必須スキル”です。タイピングの必要性は分かっているが、あまり時間をかけられない・・・という方もいらっしゃることでしょう。
しかし、授業の始め5分×8回をタイピング練習にしただけで、約78%の生徒に毎パソ3級以上の力がついた事例もあります。これは、1分あたり40文字前後のスピード(=手書きと同じ速さ)で、ミスなく入力できるようになった※ということです。もちろん個人差はありますが、わずか40分の練習で、一生もののスキルを身につけられたのです。
ここでは、こうした毎パソ・無料練習ソフト利用時のタイピングスキル成長実例をご紹介します。
※比較用ご参考/入力速度平均値: 小学生=5.9文字/分、中学生=15.6文字/分、高校生=24.7文字/分
日本語入力における全国平均との比較(第17回秋季大会 和文B 高校生)
実用レベル※1に達している生徒は、文部科学省実施の情報活用能力調査対象者における 5.8%に対して毎パソ参加者では 35.2%で 6倍でした。
また、実務レベル※2に達している生徒は、情報活用能力調査対象者における 0.4%に対して毎パソ参加者は 12.0%で 30 倍でした。
詳しくはこちらをご覧ください。
※1 実用レベル:1分間に40文字(手書き文字とほぼ同じ速さ)を正確に入力できる
※2 実務レベル:1分間に60文字(手書き文字の 1.5 倍)
3級以上の取得率推移と成長率
毎パソ取組校のうち小・中・高から、それぞれ特定の2校について3年間測定しました。これにより、同じ児童・生徒グループにおける、時間の経過を追った成長の足取りがわかります。
ローマ字(小学校/3年間)
3級以上を取得した児童の割合
※毎パソ3級以上を取得=ミスが10文字以内で、74文字/分 の速さでローマ字の入力ができるレベル以上である
小2 | 小3 | 小4 | 小5 | 小6 | |
年度 | 割合(%) | 割合(%) | 割合(%) | 割合(%) | 割合(%) |
平成26年度 | 15.5 | 22.0 | 38.9 | 62.3 | 67.7 |
平成27年度 | 1.9 | 16.9 | 45.3 | 63.3 | 68.1 |
平成28年度 | 8.2 | 13.2 | 52.5 | 63.8 | 72.1 |
※平成26年度時点で 小2・・・Aグループ 小3・・・Bグループ 小4・・・Cグループ

上表より得られる成長率
グループ/年 | 1 | 2 | 3 | 1年間の成長率 | 2年間の成長率 |
Aグループ(小2) | 15.5% | 16.9% | 52.5% | 9.0% | 238.7% |
Bグループ(小3) | 22.0% | 45.3% | 63.8% | 105.9% | 190.0% |
Cグループ(小4) | 38.9% | 63.3% | 72.1% | 62.7% | 85.3% |

Aグループの2年間成長率が238.7%と最も高いです。
また、このAグループでは1年間の成長率が15.5%と最も低いことから、
低学年の取り組みでは、期間をかけ、継続することで成果が得られることがわかります。
年を追うごとに着実に成長率が伸びているのは、Bグループです。
小学校の中でも3年生は、タイピング練習を始めるのに最も適した学年との仮説がたてられます。
和文(小・中・高等学校/3年間)
3級以上を取得した児童・生徒の割合
※毎パソ3級以上を取得=ミスが8文字以内で、38文字/分(=手書きと同じ速さ)の速さで日本語の入力ができるレベル以上である
小2 | 小3 | 小4 | 小5 | 小6 | |
年度 | 割合(%) | 割合(%) | 割合(%) | 割合(%) | 割合(%) |
平成26年度 | 0.0 | 17.3 | 37.8 | 30.8 | 45.2 |
平成27年度 | 0.0 | 11.3 | 32.2 | 37.4 | 43.9 |
平成28年度 | 0.0 | 6.7% | 42.9 | 42.2 | 54.1 |
中1 | 中2 | 中3 | |
年度 | 割合(%) | 割合(%) | 割合(%) |
平成26年度 | 41.2 | 58.9 | 77.5 |
平成27年度 | 26.2 | 50.1 | 71.1 |
平成28年度 | 44.7 | 63.1 | 75.7 |
高1 | 高2 | 高3 | |
年度 | 割合(%) | 割合(%) | 割合(%) |
平成26年度 | 49.4 | 60.9 | 72.9 |
平成27年度 | 55.3 | 78.5 | 77.4 |
平成28年度 | 38.4 | 77.9 | 85.0 |

上表より得られる成長率
グループ/年度 | 1 | 2 | 3 | 1年間の成長率 | 2年間の成長率 |
Aグループ(小3) | 17.3% | 32.2% | 42.2% | 86.1% | 143.9% |
Bグループ(小4) | 37.8% | 37.4% | 54.1% | -1.1% | 43.1% |
Cグループ(中1) | 41.2% | 50.1% | 75.7% | 21.6% | 83.7% |
Dグループ(高1) | 49.4% | 78.5% | 85.0% | 58.9% | 72.1% |

Aグループの2年間成長率が143.9%と最も高く、Bグループの1年間の成長率がマイナス1.1%と最も低くなっています。
<和文 課題内容>
小学校・・・ことわざ・慣用句など(1~4年と5・6年は別課題)
中学校・・・ニュースがわかる(毎日新聞社)
高等学校・・・社説(毎日新聞)
まとめ
成長率が高いと達成感が得られ、「もっと上達したい」との意欲につながる重要な要素です。
サンプルが非常に限定的なため仮説の域をでませんが、今回非常に高い成長率が認められた小学3年生は、タイピング練習スタートに大変望ましい時期といえそうです。
しかし、それ以上に確かなことがあります。
それは、中学・高校から取り組み始めても、タイピング技能は確実に向上するということです。グラフで顕著に現れている他、長年の多くの参加実績から証明されています。
継続した取り組みにより、何歳からでもタイピングは上達するのです。
データ集計について
<対象とした大会>
確実な参加実績のある6月大会と秋季大会
<入力文字数の平均値>
毎パソ 和文部門3級以上を取得した児童生徒の1分間に正しく入力した文字数平均は、つぎの通りです。
小学生・・・52.4文字/分
中学生・・・49.4文字/分
高校生・・・58.6文字/分
(第16回毎日パソコン入力コンクールより)
この入力文字数は、筆記用具を使って書くスピードの約1.5倍に当たります。また、誤入力の平均は、0.7文字/分でした。
大人が日本語の文章を筆記用具を使って「他の人に読める字で書く速度」は35文字/分であり、この速度と同等の速度で打てるようになるレベルが、毎パソ3級です。